作品募集のご案内

第68回CWAJ現代版画展 作品募集のご案内

2025年10月に開催する第68回CWAJ 現代版画展の応募受付を3月1日から開始いたします。
今年からポータルを使った応募方法に切り替えました。
版を使った作品ならどなたでもご応募いただけます。感性あふれる意欲的な作品をお送りください。

一般社団法人CWAJ(College Women’s Association of Japan)は1956年以来毎年CWAJ現代版画展を開催し、すぐれた日本の現代版画を展示・販売して版画の魅力を広く世界に伝えてまいりました。また販売の純益等を原資としてこれまでに900余名の留学生・視覚障害学生・版画作家に奨学金や助成金を提供し続けております。この活動を支えてくださる美術界の皆様に感謝しつつ、ご応募を心よりお待ちしております。

ページをスクロールして、「CWAJ版画展について思うこと」(爲金義勝氏 記)もぜひお読みください。

2025年応募要項
フォームのダウンロード
応募期間

2025 年3 月1 日(土)~ 3 月31 日(月)

展覧会

会期:2025 年10 月15 日(水) – 10 月19 日(日)
会場:ヒルサイドフォーラム(代官山)
渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF 棟

オンラインギャラリー:https://cwaj-gallery.jp/
上記会期終了後にオンラインでも販売いたします。(日程は後日公表)
*会場、オンラインいずれのご購入品も海外発送いたします

審査方法

一次審査 作品画像による審査
二次審査 実作品による審査

応募資格

応募者または応募者の代理人が日本に居住していること。ただし、過去にCWAJ 現代版画展に入選された方は海外在住であっても応募を受け付けます。(詳細は「海外からの応募」の項をご覧ください)

作品規定
  • 版表現を目的とした、エディションのある平面作品
  • A.P.、E.A.、モノタイプは不可
  • 署名、作品名、エディション番号、制作年が作品片面に記入してあるもの
  • 応募者本人が制作した作品。共同制作による作品は不可。
  • 3年以内に制作された作品が望ましい。
  • 紙サイズ90 ㎝×100 ㎝以内
  • 販売可能な作品に限る。(詳細は「作品販売について」の項をご覧ください)
  • 応募作品は、1 人1 点とします。
  • 作品規定の要件を満たさない作品、取扱いに過度の注意を要すると主催者が判断した作品は受付けません
賞・入選について

入選       図録掲載およびレセプション招待
版画展委員会賞 2026年の第69回CWAJ 現代版画展に招待出品
*入選作品・受賞作品は、今秋の第68回CWAJ 現代版画展で展示・販売されます

セレクションアドバイザー (ABC順、敬称略)

倉地 比沙支(愛知県立芸術大学教授)
桑原 規子(美術史家)
町村 悠香(町田市立国際版画美術館学芸員)
水沢 勉 (美術史家 美術評論家)
主催者(CWAJ)代表

応募方法について
  • 応募期間内に以下のリンクにアクセスして、作品および作家情報、作品画像を提出してください。リンクにアクセスする前に出品料を支払い、作品画像を以下のガイダンスにしたがって用意してください。
  • このフォームは応募受付開始日の3月1日までアクセスできません。
  • 過去にCWAJ版画展に応募された方には、あらかじめ個人のデータを差し込んだフォームのリンクを2月下旬にメールでお送りします。新規応募用の以下のリンクからの応募はできません。

オンラインでの応募が難しい方、CWAJに応募歴があるのに3月1日までにメールが届かなかった方や過去の応募歴を確認したい方は、[こちら]まで氏名・電話番号を明記の上、遠慮なくご連絡ください。

第68回CWAJ現代版画展 提出フォーム

作品画像データ:
□ jpeg 形式
□ 5MB 以上で350dpi 以上(図録サイズ)
□ イメージ部分だけでなく紙全体が入っていること
□ たわみ、傾きなど歪みがないこと
□ 作品の細部がはっきりわかるもの
□ ファイル名を姓・名の順にアルファベット(半角)にすること 例)YAMADA Hanako

注意:

  • 一次審査は提出画像をそのまま使用します。
  • 入選後提出画像が印刷に適さず図録に使用できなかった場合は、制作会社による画像撮影費用を申し受けます。  
  • 提出された作品画像は返却しません。

応募方法に関するお問い合わせはすべて[こちら]まで、氏名・電話番号を明記の上、ご連絡ください。

出品料について

3,000円

・クレジットカード(下のリンクからお支払いいただけます)

・銀行振込

   銀行名:三井住友銀行 目黒支店
   口座番号:普通7198489
   口座名義:一般社団法人CWAJ

応募期間内に必ず応募作家名でお振込みください。

クレジットカードの名義が作家名と異なる場合は、メモ欄に作家名を記載してください。

*一度振込まれた出品料は、理由の如何にかかわらず返金しません。
*出品料は、CWAJ 教育・奨学金へのご寄付とさせていただきます。

一次審査結果発表

2025年4月27日までに個人に通知します。

審査結果通知が届かなかった場合は、こちらまでご連絡ください。ただし、審査の詳細等についての問い合わせは受け付けません。

一次審査通過作品の搬入

一次審査を通過された方は、作品を送料元払いにて、指定の期間に指定の住所にお送りください。
必ずシートのままの状態でお送りください。額装作品は受け取れません。

受付期間 5月14日(水)、15日(木)(予定)

詳細は一次審査通過時に通知します。

二次審査結果発表

2025 年5月31日までに個人に通知します。

審査結果通知が届かなかった場合は、こちらまでご連絡ください。ただし、審査の詳細等についての問い合わせは受け付けません。

選外作品は2025 年6 月末までに、搬入時の梱包材を使用して、送料応募者負担にて返却いたします。

作品販売について
  • 入選作品はCWAJがマット装し、版画展会場およびオンラインギャラリーにて展示・販売いたします。余白部分を含め、汚れ、しわ、傷、テープ痕などがないよう十分ご注意ください。
  • 販売時には税抜き本体価格の50%を作家にお支払し、50%はCWAJ奨学金、版画作家の助成金等の原資とさせていただきます。
  •  作品価格は画廊等での税抜き本体価格と同額にしてください。応募書類提出後の価格変更はできません。
  •  販売用として、版画展前に追加のエディションを複数枚お預かりすることがあります。また版画展終了後に追加注文をお願いすることがあります。
  •  販売結果は11月中旬までに通知いたします。
  •  追加注文枚数や送付方法、未販売作品の返却については、販売結果通知にてお知らせいたします。未販売作品はマットを外し、シートに戻してお返しいたします。
海外からの応募
  • 国外から初めて応募する場合は、日本国内に作品返却先のある方に限ります。
  • 過去にCWAJ に入選・出品歴のある方は返却先が海外でも応募いただけますが、二次審査で選外になった作品を海外に返却する場合は、日本在住作家と同様に、返却送料をご負担いただきます。後日請求書をお送りします。
  • 返却時は、原則として搬入時の梱包を使用します。やむなく新たな梱包材を使用した場合、材料費をご負担いただく場合があります。
  • 海外からの出品料のお支払い方法など、ご不明の点はメールでお問合せください。[こちら
その他
  • 応募規定に合わないなどの理由により、審査結果発表後でも入選を取り消す場合があります。
  • 応募後に住所、メールアドレス等の変更があった場合は、速やかにご連絡ください。
  • 作品の取扱いには細心の注意を払いますが、応募・返却にかかわる運送中および開梱・梱包、保管、展示などの作品取扱い時における事故・損傷については、主催者は一切責任を負いません。応募者が必要と判断した場合は、応募者負担で作品に保険をかけてください。
  • 入選後の作品画像は図録に掲載し、版画展の広報の目的で印刷物や映像(動画)、ウェブサイトへの掲載、SNSなどの発信に使用させていただきます。入選作品の画像を使用して版画展の関連商品を製作販売する場合は、作家に事前に連絡いたします。その商品の販売によって発生する著作権料は、作家からCWAJ 教育・奨学金プログラムへのご寄付とさせていただきます。

お問合せ

第68回CWAJ現代版画展委員会
お問合せ >> 

住所:〒141-0021 東京都品川区上大崎2-24-13-601

* 当版画展の純益はすべて、CWAJ 奨学金および教育プログラムに充てられます。

CWAJ版画展について思うこと  (2017年10月1日 爲金義勝 記)  

①Print Showが素晴らしいと思うところやその特徴など。

私は将来性のある若い作家にはなるべくCWAJ版画展に作品を出すように勧めています。それは、CWAJ版画展に選ばれた作家には3つの大切なことを学ぶ機会があるからです。
 ひとつは、作品が売れるということ。歩き出した若い作家にとって、見ず知らずの人(親戚のおばちゃんでもなく、近所の仲良しのおじさんでもない)が、自分の作品を買ってくれるというのはとてもエキサイティングな体験です。ベテランの作家でも、CWAJ版画展で初めてそのような経験をした人は多いのではないでしょうか。
 ふたつ目は、作品に対する評価は一つではないということ。CWAJの作品選定は毎年審査員を替え、公平な、独自の視点で選ぶため、すでに定着している世間的な評価に左右されていません。その結果として自分の先生が落選して、自分の作品が入選するという楽しい現象が生まれます。学校で受けてきた評価、評論家に受けてきた評価とは異なる視点があるということに気がつくはずです。
 これらふたつのことは、これから自分の才能と努力だけで世の中と向き合っていかなくてはならない若い作家にとって、大きな励ましと自信を与えてくれることになります。
 そして三つ目には、CWAJのメンバーの皆さんと会えるということ。版画を売ることで国内外の女子留学生、障害を持つ女子学生、災害被災地の女子学生を支援するという活動を、戦後60年以上の長きにわたり続けてきた方々に会うということは、作家にとっても多くの学びとなります。CWAJの皆さん自身には一文にもならない(いや、きっと持ち出し)この活動によって、作家は作品が売れて助かり、女子学生も未来が大きく広がります。この双方を支援する活動のために、能力も高く社会的地位ある女性たちが、大変な労力と時間を惜しまず毎年大きな版画展を実施している姿にふれて、「ノブレス・オブリージュ」(というよりは仁慈とでも表現すべきかもしれません)が現実の形になっているところを目の当たりにする。そのことは、作家と社会とのかかわりについて考えるよい機会となります。自分は何のために作品を作り、世に問うのかを考えられない作家に未来はありませんから。
 若い作家でなくとも全般的に言えることですが、ふだん画廊に足を運ばないような方々にも作品を見てもらえる機会は、作家にとって大変貴重で有り難いことです。

②作家にとって版画とはどういうもの?

版画というのは、他の絵画(日本画・油絵)と違う二つの特徴があります。それは、版画独特の表現と複数性です。手描きではできない版画特有の表現(もちろん手で描くような表現もできます)は、作家の表現の幅を広げてくれます(現在ではコンピューターを使うことでさらに多様な表現が可能となりましたが、人の感性を揺さぶるのは人の手によって作られたものでありますので、版画とデジタルとは少々深い溝があるように思います)。

③CWAJの活動について

①の項で述べてしまったことに重なりますが、この大きな社会貢献&文化活動は、戦後の日本の現代版画の大きな一翼を担ってきました。CWAJの多くのメンバーの方々が海外とのつながりを持っていることから、日本の版画を海外に紹介するという極めて重要な(かつ作家とっては有難い)役割を果たしてきました。私が参加させていただいただけでもアメリカでの数か所、またオーストラリア、ニュージーランドなど海外で開かれたCWAJ版画展は、日本文化としての「日本の現代版画」を広く海外に紹介してくれました。CWAJがなければ戦後から現代にいたる日本の版画は広がりに乏しく、内容の貧しいものになっていたのではないでしょうか(慎み深いCWAJメンバーの皆様は決してそんなことを口になさいませんが)。
それらの大変な活動をCWAJの皆さんが楽しみならやっていらっしゃる。どうして尊敬の念を持たずにいられましょうか。

④その他、お気づきの点

 今年からCWAJ版画展は場所を代官山アートフォーラムに移して新たなスタートを切るわけですが、神谷町のアメリカンクラブとは違う新しいお客様も増えることと思います。未来を担う女子学生たちのためにも、そして日本の文化のためにも、今後も長くこの活動が続いてゆくことを願っています(実際のところ、これほど大規模なチャリティーの展覧会が半世紀以上続いているというのは、世界中を見回しても思い当たりません)。

⑤蛇足ながら

 私の思い出を一つ。第40回記念展(1995年)で私がカバーアーチスト(表紙作家)に選ばれた時のこと。オープニングレセプションの来賓として、結婚されたばかりの皇太子妃雅子様がお見えになり、公式の場で初めて英語でスピーチをなさって話題となりました。会場の入り口で妃殿下をお迎えして自身の作品解説をするというお役目を仰せつかり、作品の話や、その年にあった阪神淡路大震災にお見舞いに来てくださったお礼(私の故郷なので)を申し上げました。テレビのニュースでその様子が流れ、たまたまそれを見た実家の家族が、味噌汁にむせて咳込んだということがありました。息子が絵描きになることを内心理解も納得もしていなかった亡父が、それ以降それとなく応援してくれるようになりました。ちょっと安心したのでしょう。これもCWAJの功徳の一つであります。                       (2017年10月1日 爲金義勝記)

*上記の文章は、CWAJ版画展の宣伝のために、「渋谷のラジオ」というローカルラジオ放送番組の「代官山アートストリート」というコーナーで、パーソナリティーがPrint Showについて5分間の話をすることとなった。その原稿をまとめる材料として、作家の側からの言葉として「Print Showに長年貢献いただいております爲金さんに、是非ご協力をお願い申し上げます」との依頼を受けて「Print Showの魅力」を語ったものです。(2022年2月)